4月がはじまった。雪解けとともに時が溶け、いつのまにか春になったようなそんな気分。

独立してから、新社会人との関わりもなく、年度末という概念もさほどないこの季節。これといったひと区切りもなく、毎年過ぎ去っていく。

でも、今年は大きなひと区切りがありそうだ。

妊娠したのだ。

なんとなく体の変化に気がついたのは、2020年11月の終わり頃だった。

ある日は頭痛に悩まされ、次の日は吐き気に襲われ、次の日は熱が出る。まるでガチャのように毎日症状が変わり、次の日が来るのが少し憂鬱だった。そんな体調不良の波がおさまったころ、今度は胸焼けのように胃がむかむかする症状が続いた。そして、生理が予定日よりも遅れていることに気づく。

もしかしたら…と思い検査薬を使ったら、結果は“陰性“だった。淡い期待が半分と、小さな失望が半分。結果がどちらであろうと傷つかないように、心に蓋をしていたからか特に落ち込むこともなかった。

そこから数日が過ぎ、やっぱり生理が来ないのでもう一度検査薬を使った。結果は“陽性“だった。(妊娠検査薬は予定日より1週間後じゃないと正しい結果が出なかったみたいだ)

もちろん、嬉しさはあった。

でも、それ以上に「あぁ、これからお酒飲めなくなるのか」とか、「仕事量、少しずつ調整しないとな」とか、「自分のためにお金も時間も使ってきたけど、これからはそれもなくなるのかな」とか。まるで人生のボーナスタイムが終わったような、複雑な気持ちの自分もいた。

そのあと、産婦人科で見てもらったら、小さな命はたしかにそこにあった。でも、宇宙に浮かぶ星のように、小さな点でしかないその姿を見ても、びっくりするほど実感が湧かなかった。

そして、心の準備もできないままに、つわりの日々がはじまった。

「2ヶ月寝込んで何もできなかった」とか「毎日船酔いしてるような感じ」とか「よだれが出て止まらない」とか。人によってつわりの症状はさまざまだ。

私のつわりは幸い軽度な方だったと思うけれど、食べものの匂いだけはダメになった。

吐いたことは一度もなかったけど、気持ち悪くなるのが嫌でなにかを食べるのがこわい。夕飯は素麺ばかり食べていた。

クリスマス、誕生日(クリスマスの翌日が誕生日だった)、お正月がつわりの一番のピークだった。冷たいクリスマスチキンを食べて、自分で煮込んだ豚の煮物やお雑煮の匂いに気持ち悪くなり、少し贅沢して買った和牛の焼き肉も、食べたら吐き気がしてきてちょっと落ち込んだ。

脂が多い食べ物はマクドナルド以外食べられない。(とよく言われるけど本当だった)とにかく匂いが少ない冷たいものが食べたい。こんなに寒いのに、冷凍みかんや、サクレ買って体を冷やしてる自分に悲しくなった。

大好きなお寿司も食べたい。うにもいくらも食べたいけど食べられない。(あと、お酒がとにかく飲みたかった。お酒飲めないのが一番つらかった)

この時期は特に夕方から夜中にかけて吐き気が出てきて、気持ち悪くなることが多かった。

軽度なつわりだったけど、今振り返ると「よくがんばったね」と自分を褒めてあげたい。

妊婦は安定期に入るまで、妊娠の事実を公表しずらい。一番つらい時期もひとりで(時に家族に支えてもらいながら)苦しみながら乗り切ることしかできない。街で妊婦さんを見かけるたびに「おつかれさま、ここまで本当に大変だったよねぇ」と心の中で声をかけたくなる自分がいた。

1月の半ばになると、体調が少しずつ安定してきた。

12週目の妊婦検診でモニタ越しに対面した我が子は、すでに人らしき形をしていてすくすくと育っていた。

顔らしきものがうっすらと見える。心臓がピクピクと動いてるのも見えた。羊水の中で、ゆらゆらとしながら、たまにピクンと腕を動かしている。そんな姿を見たらお腹の中に命があるんだという実感が少しずつ湧いてきた。

全長約6cm、キウイ1個分ほどの重さしかないけれど、それでもこの子は私のお腹の中で一生懸命生きてるんだなと改めて思ったのだ。

胎動もまだまだ感じない、つわりもそこまでひどくない、妊娠した実感は今までほとんどなかったけれど、この頃から少しずつ実感が湧いてきた。

現在、22週目。

最近は朝と夜に胎動を感じられるようになってきて、やっとお腹に命があるんだなと体の変化に気持ちが追いついてきた。

妊娠期間も折り返し。子ども服を見に行ったり、グッズを調べたり、保活について調べたり(だいぶ気が早いけど)少しずつ我が子を迎える準備を進めている。

予定日は8月の上旬。6月末までお仕事は続ける予定です。生まれてみないとわからないことも多いけど、産後も仕事を続けたいなと思っています。

ここに書いたことはあくまでも個人の体験談です。体調の変化や、仕事の向き合い方など、人によって個人差があることをふまえて、読んでもらえると嬉しいです。

私自身、なかなか多くの人に言えない期間中、SNSで出合った誰かの体験談に少なからず救われたりしました。このコラムも、そんな誰かの気持ちに少しでも寄り添えますように。


昔から、とにかく待てない子どもだった。

親とスーパーに行っても、じっとしていらられなくてすぐ迷子になる。電子レンジの残り時間が気になって途中で止めてしまう。何をしたらいいのかわからなくなってしまう病院の待ち時間も苦手。好きな人への返事はすぐにしない方がいいと言われても、即レスしてしまう。(むしろ返事来なくても連投してしまう)

最近、『Dispo』というアプリを新しくインストールした。「Instagramの再発明」と呼ばれる写真でつながるSNSだ。

『Dispo』のアプリで撮った写真は、翌朝の9時まで仕上がりを見れない。インスタントカメラのように現像まで時間がかかるのだ。

春の陽気の中、海沿いの街へ行ったのでシャッターを切ってみる。「どんな写真に仕上がるかな」とワクワクしながら今朝の9時を待った。


「1社目の会社で、今後の働き方が決まる」

そんな話を耳にしたことがある。

未経験で最初に入社したのは、Webサイト、デジタルサイネージ、オウンドメディア、SNS運用など、幅広くコンテンツ制作を手がける制作会社だった。

部署は全体で10名ほどで、肩書きは全員「Webクリエイター」。肩書きに捉われず、少人数で幅広い業務に取り組んでいたので、定時で帰ったことは数えるほどしかなかったと思う。

「さまざまな業務に携わらせてもらいながら、少しでも経験を積みたい!」

と、仕事漬けの毎日を送っていたからか、それ以来“仕事中心“のライフスタイルが確立されていった。

それは、フリーランスになった今でも変わらない。

仕事は好きだ。

人との関わり方や、自分の弱さとの向き合い方を教えてくれた。今まで知らなかった新しい世界も覗き見できる。仕事を通じで出会えた友人もたくさんいる。SNSを通じて生まれたゆるやかなつながりも、今ではとても大切なものになっている。

でも、今年はちゃんと自分の“生活“を大切にしたい。

心身ともにウェルビーイングに生きることが今年の目標だ。

“仕事中心“の毎日からしか見えないことがあるように、“生活“からしか見えないこともあると思うのだ。

そして、自分の生活を送ることで、ライフスタイルメディアの運営や、プロダクト開発をする上でヒントになることもきっとあると思う。

だから今年は自分の“生活“や、毎日を大切にしていきたい。

仕事中心でまっすぐに突き進むのもいいし、ウェルビーイングに生きるのも個人の自由だ。

だからこそ、自分の意志で働き方を選択できる社会でありたいなと思う。


あけましておめでとうございます。

2021年は、自分のための文章をもっと残しておきたくて、気持ち新たにmediumをはじめた。

日々の備忘録や、気持ちの移り変わり、未来への小さな希望まで、自分のために文章を残す場所にしていきたい。

行きたかった旅行先に行く、顔を合わせて乾杯する、アウトドアを楽しむ…

「新しい生活様式」の中で、叶わなかった小さな約束がいくつもあった。そしてそんな暮らしは、残念ながらまだまだ続きそうだ。

3年前の新年の抱負に、こんなことを書いた。

自分の夢を誰かと共有することによって、「自分のタスク」だけじゃなく「みんなのタスク」にできるような気がしている。

誰かとシェアして「タスク化」することで夢が叶う。そんな内容の記事だ。

大人になって、やりたいことは時間とやる気さえあれば大抵叶うと気づいた。

自分の身の丈を知り、遠い世界に憧れることが少なくなるからか、1歩先にある「ちょっとがんばれば手が届く」ことを「やりたい」と思うことが増えるからかもしれない。(それはそれで少し寂しいけれど、でも大人になってよかったことでもある。)

今年も約束を叶えられるかは、正直まだわからない。

でも、だからこそ「小さな約束」をいくつも交わして、忘れないようにちゃんと誰かと「タスク化」しておきたい。

そして、そんな「小さな約束」を一つひとつ叶えていきたい。

今年のおみくじは「大吉」。

でも、2021年を「大吉」にできるかどうかは、どんな日々を過ごすかの積み重ねなんじゃないかと私は思う。

振り返った時に「今年は大吉だったな」そう思えるような生き方をしたい。

tomiko_tokyo

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